転覆について

こんばんは。石Bです


下記のようなコメントをいただきましたので長文になりますのでこちらでお答えさせて頂きます。

ひまわりさまから頂いたコメント
ヒーター２５度で 金魚(龍睛?)買ってるんですが 最近下にもぐっても すぐに引っ張られる用に浮きます。
(ひっくり返りゎしないです)
転覆病と思い 温度を２８度にして 餌も１粒くらいしか あげてません
なのに改善なしなんで どうしたらいいですか？
なすすべがなくて↓

私の分かる範囲でお答えさせて頂きます。
この症状は申し訳ありませんが転覆症です。

まず、転覆症についてですが。
転覆症になってしまう原因は色々あります。
・浮き袋が正常でなくなってしまうことでうまく浮き沈みが出来ない。
・一度にたくさんのエサを食べることでエサが腸にたまり（金魚は胃がない）消化不良を起こしガスがたまって　　浮いてしまう。
・脊髄の平衝神経にストレス等で支障がおこりうまくバランスが取れなくなりさかさまになったり、浮けなくなったりする。

専門誌等でもこのことについてはよく取り上げられていますが、正直どうしてこうなってしまうか？そのメカニズムはまだわかっていないようです。

わたしの経験ですが・・・

まず、転覆症は全ての金魚がなるわけではないようです。同じ条件で飼育していてもなってしまう個体とまったくならない個体とハッキリします。
　
では、なぜ起こってしまうのか？
そこには原因があります。

　年間数千匹の金魚を仕入れ、皆様と同じように水槽で飼育させていただいていますので、どのような状況で転覆になってしまうのか？大体わかってきました。
　同じ個体のなかでもなるもの。ならないものがあります。
　これはストレスが原因していることが考えられるようです。ストレスがかかることで免疫力が下がり症状が出るように思えます。

　品種として丸手。しかも極端に丸い個体や瘤が非常に発達している個体は転覆しやすいようです。つまり非常に優秀な良魚ほど転覆症になりやすいということです。

　また、丸手の個体に多いのですが輸送時の外的ショックからのストレスが原因で脊髄の平衝神経が支障をきたし、逆さまになってしまったり、水底から上に上がることが出来なくなったりするようです。

　このほかにも水温の急激な変化も転覆の原因になります。一気に3～5度以上変わると浮いてしまったり、沈んでしまったりします。この症状は治るものも居ますが、ほとんどが治らないようです。

水替えをしないで汚くなくなることでなる場合や汚い水をいきなり綺麗にするとなる場合もあります。かなりの低温でなってしまうこともあります。

　そもそも転覆は金魚しか起こりません。天然の魚で転覆症は見たことはありません。っということは、やはり金魚そのものが自然界では存在しない人間が作り出した奇形魚であり、免疫力も低いようです。ちょっとしたストレス（環境の変化等）で転覆を含めた病気が出やすいのではないかと思います。


転覆症がどのようなものか、分かったところで・・・
治療法ですが、治せる症状はただひとつ、エサを食べた後、浮いてしまう症状の場合のみ。
この症状が出ている場合は一回に与えるえさを少なくすることや、エサを替えることなどをすることで浮くことがかなり制限されてきます。　
　たくさん食べたりすることでガスが溜まってしまったり、えさそのものが合成の添加物が入っていたりすることで消化不良を起こして浮いてしまったりするようです。また、観賞魚用の乳酸菌が添加されたコンディショナーもお腹を活性させることでガスを発生させない効果があるようでいいらしいです。
とはいっても100％治るわけではありません。

ただ、他の症状の場合の治療は難しいと考えます。
脊髄の平衝神経がおかしいのであれば温度を急激に上げたり、下げたりすることで刺激を与えてみるとか。いきなり水を全部替えてみるとか・・・

治療としてはいまだに解明されていないのが現状で、私自身も転覆してしまった個体を治せたと自身を持っていえる経験はいままでしたことがありません。

いまいえることは、上記の症状を今一度確認していただき、とにかくなにかしら試してみることしかないようです。

このようなアドバイスしか出来ません。本当の申し訳ありません。ひまわりさま、お大事に。

どうぞ宜しくお願い致します。

※長文になり大変申し訳ありません。またあくまでわたくしの経験からくる情報です。すべてが正しいわけではない場合がございます。ご理解、ご了承の程、宜しくお願い致します。

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